「ミレニアム開発目標」達成のための新しい資金源を模索していたフランスのシラク大統領(当時)は05年1月に国際連帯税構想を発表した。その内容は、国際金融取引、航空・船舶燃料、航空券への課税などである。さらにフランスは、06年2月に「革新的な開発資金源に関するパリ閣僚会議」をブラジルなどとともに開催し、航空券による国際連帯税実施 (税収は主にHIV/エイズ、結核、マラリア等の感染症対策の医薬品購入に充てる)を宣言するとともに、国際連帯税の推進を目指す政府レベルのグループ 「連帯税に関するリーディング・グループ」組織化のイニシアチブを取った。
 現在、航空券税実施国は9ヵ国を数え、リーディング・グループでは54の参加国が議論を深めている。54か国にはG8主要国の4力国が含まれ、世界経済への影響力は小さくない。ちなみに、従来より日本政府は国際連帯税に冷淡だったが、08年2月に超党派の国際連帯税創設を求める議員連盟が設立されたこともあり、リーディング・グループに55力国目、G8では5か国目となる参加を決定している。 現在、国際連帯税の中で注目されているのは、開発資金調達を目的とした通貨取引開発税(CTDL Currency Transaction Development Levy)である。通常のトービン税よりも税率はざらに低くなり、投機資金を直接規制するものではないが、アナウンス効果などその抑制効果が期待されている。
 サブプライムローン危機は、今や国際的な金融危機となって現れている。その原因は投機資金にあり、その規制政策が求められている。
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