80年代に人り新自由主義による金融自由化が支配的政策になるにつれて、通貨危機や累積債務危機というた国際金融・経済システムのほころびがたびたび発生し、特にアジア通貨危機以降には、トービン税の導入を求める声が世界的に高まるようになった。
 トービン税が注目された理由は、投機資金の規制という役割はもとより、その税収にある。外国為替市場では巨額な通貨取引が行われているので、例えば0.05%という低率の課税でも、税収は1500億ドルにも上る (国連開発計画の試算、94年)。これを世界の貧困対策など、地球公共財の資金に充当しようというのである。
 運動の高まりは、2001年のフランス議会が、02年度予算修正案の中でトービン税を可決するまでに上りつめた。04年にはべルギーの議会が、13条から成る単独法 「外国為替・銀行券・通貨取引税導入に関する法」としてトービン税を採択している。ただし、これらの法には「EUの他の諸国が全く同一の措置を採った場合にのみ実施される」という条項が付いており、08年11月の時点では実施されていない。
ファーストクラッシュ